「今日はSuica使わないから、代わりに使っていいよ」
――ちょっと待って! それ、もしかしたらルール違反かもしれません。
IC乗車券には「記名式」と「無記名式」の2種類があるのをご存じですか?
今回は「記名式ICカードを他人が使ってはいけない理由」について、わかりやすく解説します!
記名式ICカードとは?
記名式ICカードは、名前・生年月日・性別などを登録して発行するICカードです。
記名式ICカードの例
以下の場合は必ず記名式になります。
- 通勤定期・通学定期として使われるICカード
- 小児用・障がい者用のICカード
なぜ他人が使っちゃダメなの?
記名式ICカードは、「記名人本人だけが使うことができる」と約款で決まっているからです。
「My Suica(記名式)」は、記名人以外は、鉄道やバスをご利用いただけません。
つまり、家族でも、友達でも、たとえ片道だけでも貸すのはNG!
これは「不正乗車」にあたる行為です。
もし他人に貸して使わせたことが発覚したらどうなるの?
- チャージ残額と預り金(デポジット)が無効になり、本来の運賃に追加して増運賃を請求されます。
- 特に通勤/通学定期での不正乗車が発覚した場合は数十万円単位で請求されることも…
駅員時代、ご家族のIC定期券を利用した不正乗車が発覚し定期券回収+高額な増運賃を請求されたお客さまを目の当たりにしました…。
「バレなきゃ大丈夫でしょ?」という軽い気持ちが、大きなトラブルにつながる可能性もあります。
どうしても貸したい・共有したいときは?
どうしても家族でICカードを使い回したい場合は、無記名式ICカードで!
無記名式ICカードは名前が登録されていないので、誰でも使えます。
※ただし、紛失してしまった際に再発行ができなくなりますのでご注意を!
※無記名式の小児用ICカードは取り扱いがありません。小児用ICカードを作る際は必ず記名式になることをお忘れなく!
最後に
ICカードはとても便利ですが、「記名式」は自分専用の乗車券です。
重要なルールでありながら意外と知らない方もいらっしゃるので、ご家族やご友人とも共有しておくと安心です。
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